流出油処理の現状
現在、海面や河川に流れ出た油の処理は、多種にわたる油吸着材及び界面活性剤が主な処理剤で、表面張力を無くして中和をし、後はバクテリア頼みの処理というのが主流のようです。知っておかなくてはならないことは、界面活性剤での処理は、目の前の浮いた油を見えなくしただけで油分が無くなったわけではないという事です。中和とは無害化ということではありません。処理剤は水に溶け込み生態系に負担をかけてしまいます。
シートタイプの吸着材、PP製吸着材等多品種ありますが全てを吸着させるのは難しいし、ゲル化剤もべとつきや滴りなど回収時に手間をとります。
パウダータイプの処理剤は効率よく散布するのが大変かと思われます。
室内実験のように無風のいい条件下ばかりではありません。風のある時、はたしてうまく散布できるでしょうか?
早く処理したいがために、大量の界面活性剤を投入して、逆に乳化させてしまい処理を困難にしてしまうような事も見受けられます。地道に柄杓で回収するのが確実なのですが、大変な労力と人員が必要です。